こんにちは!動物看護師の片野です!
寒波が到来して一気に寒さが増しましたね、、!
私の愛犬は寒いのが苦手なのでずっとコタツの中でウトウトして寝てます(笑)
ここ最近、誤食で来院される患者様がとっても多いです。
紐だったりボタン、ペットシーツ等食べてしまった犬ちゃん、猫ちゃんが
動物病院に来院されますが、意外と乾燥剤を食べてしまう子がとても多いです。
なので今回は『乾燥剤の誤食』について書いていこうと思います。
乾燥剤の種類は何があるかご存知ですか??
よく見かける乾燥剤は、
①シリカゲル
②生石炭(酸化カルシウム)
③塩化カルシウム
④エージレス
1つずつ紹介していこうと思います。
①シリカゲル
無色透明のビーズ状の物で、クッキーやお菓子によく入っています。
中毒性はありません。胃や腸では吸水されず、そのまま便として排出されます。
また、袋ごと食べてしまったら胃や腸を傷つけてしまったり
詰まってしまう可能性があります。
人間での致死量は体重1㎏あたり15gと言われています。
万が一食べてしまった場合は様子を見ず必ず動物病院に来院する事おススメします。
誤食をした場合は30分以内に動物病院に来院するのが理想です。
中身を開けてみるとこんな感じです!
↓↓
②正石炭(酸化カルシウム)
海苔やおせんべいに入っている事があります。
一番危険性が高い乾燥剤です。
水と反応すると発熱し火傷する恐れがあり発熱すると200℃近くなる事もあります。
口の中や喉、食道、胃の粘膜が火傷してしまいます。
生石灰(酸化カルシウム)を誤食してしまうと
催吐処置(吐かせる処置)ができない為、とても厄介です。
なので誤食してしまったら、たくさんお水を飲ませるか粘膜保護剤を飲ませる等の
対症療法になります。場合によっては点滴を行う事もあります。
応急処置として牛乳や卵白を飲ませる場合もありますが
しっかりと獣医師の指示を仰ぐ事が大事です。
③塩化カルシウム
タンスや下駄箱などの除湿剤に使われる事が多い乾燥剤です。
毒性も低く、味が苦い。成人の経口致死量は30gと言われています。
粉末タイプの乾燥剤は、食べると下痢・嘔吐・吐き気・腹痛・出血の症状が出ます。
生石灰に比べて発熱はしませんが水と反応すると熱を持つ事もあるので注意が必要です。
袋ごと丸のみしてしまった場合は吐かせる処置を行う事もあります。
④エージレス
ジャーキーなどに入っています。とても身近な乾燥剤です!
この乾燥剤の材料は鉄材とビタミンCなので安全性は確認されていて
食べても問題がないと言われていますが
食べ物ではないので食べさせないようにしましょう。
万が一、中身を食べてしまった場合は、うんちが黒くなる事がありますが問題はありません。
袋ごと食べてしまったら食道等を傷つけてしまったり
胃腸に詰まる恐れもあるので食べさせないようにしましょう。
中身を開けてみるとこんな感じです!
↓
誤食で来院される子が多く、乾燥剤だけでなく
トイレシーツやタオル、ボタン、紐、梅干しの種等、食べてしまう子がとっても多いです。
また、ゴミ箱をあさってしまう子もいます。
一度食べてしまうと二度、三度食べてしまい癖になってきてしまいます。
タマネギやチョコレート、動物が食べて害があるものもあります。
命に関わる事もあります。
催吐処置で異物を吐いてくれればいいのですが、
吐いてくれない場合や閉塞してしまった場合は
手術をしてお腹を開けてなければなりません。
誤食は飼い主様の注意で防げます。
犬ちゃん、猫ちゃんが食べないように
・食べないように視界の入らない所に物を置く。
・ゴミ箱も開けられないようにする。
・万が一食べてしまったら30分以内に動物病院に連れてきてください。
動物病院が閉まっている時間帯に誤食してしまったら
様子を見ず、夜間もやっている動物病院に来院してください。
大掃除や引っ越し等も誤食が多いです。
誤食しないよう飼い主様がしっかりと注意すれば防げます。
乾燥剤の誤食についてyoutubeにupしているので
そちらもご覧ください!