猫の攻撃行動・咬みつき

 

 

 

こんにちは!動物看護師の片野です!

 

今回は、『猫ちゃんの攻撃行動・咬みつきについて書いていこうと思います。

猫ちゃんは人に対して攻撃的になったり咬みついて来たりします。

 

 

動物病院に来院する猫ちゃんはいい子な子もいれば

暴れたり、猫パンチして来たり、激オコの猫ちゃんもいます。

特に、ロシアンブルーやアビシニアン、チンチラシルバーは

シャーシャーな子が多いイメージです。

 

 

例えば、動物病院に来院した際や慣れない場所に行った時、

痛みや遊びの延長線上で攻撃行動をしたりします。

 

攻撃行動には種類が14種類もあります。

人に対して攻撃をしてしまうのには必ず理由があります。

 

 

猫同士の攻撃行動

→この攻撃行動は人に対してではなく、猫同士の攻撃です。

分かりやすく言うと、猫同士の喧嘩です。雌猫をめぐる攻撃など。

雌猫をめぐる喧嘩は、去勢手術をすれば予防できると言われています。

 

 

縄張り性攻撃

→猫はマーキングをしながら自分の居場所(縄張りを)決めています。

スプレーと言われる行動をします。

スプレーとは、自分の尿を壁や家具、外猫なら電信柱などに

お尻を高く上げて尿をして自分の臭いをつける行動の事です。

この攻撃も去勢手術をすれば改善すると言われています。

 

 

競合性攻撃

→②と似ていますが、多頭飼育しているお家などで見られる事が多いかと思います。

トイレの数や、ご飯、おやつ、寝床。

また、飼い主様の愛情など。平等に接する事が大事です。

トイレの数は猫の頭数+1が目安です。

 

 

疼痛性攻撃

→痛みが原因で痛みが生じ触られたくなかったり

構われたくなかったりする時に攻撃する場合があります。

 

関節炎や胃腸炎など、痛みが生じたりすると攻撃して来たりします。

私達人間も怪我や足の痛み、お腹が痛い時は

触られたくもないしじっとしていたいですよね。

 

対策として、猫ちゃんが怪我をしない環境を作ってあげる事が大事です。

例えば、高い所からジャンプし着地を失敗しても大丈夫なように

フローリングではなくクッション性の柔らかい物に切り替える事もいいと思います。

 

 

⑤恐怖性攻撃

→小さい頃、怖い思いや嫌な思いをした事によって攻撃をしてしまう攻撃です。

例えば、大きな音を聞いたり、初めて見るものに対してビックリしたり、、。

 

生後2~7週間の社会化期に色んな物に触れ合う事がとっても大事なんです。

例えば、小さいうちから掃除機に慣れさせるなど若いうちから

色んな事を経験させる事が大事です。

 

 

社会化不足による攻撃

→猫ちゃんは小さい頃から色んな景色、場所、音に慣れさせる事がとっても大事です。

社会化期は2週~7週。この社会化期はとっても大事な時期と言われいます。

この社会期を過ぎてしまうと見知らぬ物い対して警戒心がとても強くなってしまいます。

 

 

母性攻撃

→妊娠中または出産したばかりの猫ちゃんは子供を守る為に

お母さん猫ちゃんは、威嚇をしたりします。

妊娠中の猫ちゃんは巣作り行動をしたりします。

人が手を出さず、猫ちゃんにお任せましょう。

私達が出来る事は、栄養のあるご飯などしてあげるといいと思います。

 

 

学習性攻撃

→例えば、しつこく構いすぎて噛まれたり猫パンチをした際、

うまく回避できたら、猫ちゃんは、攻撃をすれば

嫌な事はやめてくれると認識してしまいます。

 

なので、しつこく構いすぎない事が大事です。

 

遊戯性攻撃

→遊びの延長で攻撃してしまう事です。

仔猫や若い猫ちゃんに多く見られます。

例えば、手で遊んでいたら急に本気で咬みついてきた。等

楽しく遊んでいたのに急に豹変してしまう事が多々あります。

なので、手で遊ぶのでなくおもちゃを使って遊ぶ事をおススメします。

 

愛撫誘発性攻撃

→気持ちよさそうに撫でられていたのに急に咬みついて来たり攻撃してしまう事です。

当院の病院猫のミケちゃんも顎の下を撫でてあげていると

最初は気持ちよさそうに目を瞑ってうっとりしていたのに

突然本気咬みではありませんが噛んで来たりします。

咬んできたなと思ったら撫でるのをやめるようにしています。

 

 

⑪転嫁性性攻撃

→分かりやすく言うと『八つ当たり』です。

例えば、お留守番の時間が長く一人の時間が長いとイライラして

猫パンチや咬みつきなど八つ当たりしてしまう事があります。

 

 

捕食性攻撃

→家猫の場合、獲物を探して食べ物を捕獲する習慣がないので

動いているものに対して攻撃してしまう場合があります。

 

 

疾病性攻撃

→病気の影響で攻撃してしまう事もあります。

甲状腺機能亢進症の症状の1つとして、眼がぎらついて攻撃性が増す事があります。

7歳以上の高齢猫に甲状腺機能亢進症になる事があるので

シニアに入って怒りっぽくなったなと感じたら

一度動物病院に来院してホルモン検査する事をおススメします。

 

 

特発性攻撃

→何も前触れもなく急に攻撃してくる事があります。

別名『激怒症候群』とも呼ばれます。

何故急に怒り出すのか原因ははっきりと分かっていませんが

脳神経系の疾患だったりてんかん発作が関係があると言われています。

 

この症状は若い時期3歳未満に出ると言われています。

威嚇せず急に咬みついて来たり攻撃したりします。

 

原因ははっきりと分かっていないので

若い子で最近何も前振りがなく急に攻撃してきたら

動物病院で一度カウンセリングする事をおススメします。

 

 

当院のyoutubeに『咬みつく原因と対処法について』の

動画がupされているのでそちらも是非ご覧ください!!

 

横浜市鶴見区の動物病院 三ツ池動物病院
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